月経(生理)は、思春期から閉経(40歳代から50歳代)までの長い間、卵巣と子宮が営む生理的現象です。適切な間隔で順調に繰り返されることが女性の身体の健康と妊活にとって重要な要素になります。

月経とは

月経は、卵巣からの排卵に合わせて子宮が赤ちゃんを迎える準備をし、受精・着床しなかった場合に不要となった子宮内膜を体外へ血液とともに排出する現象をいいます。

月経は、10代前半に初まり(初潮)、50歳前後になくなる(閉経)まで長い間繰り返し起こります。
そのうち、全ての期間で妊娠可能なわけではありません。

妊娠が可能な時期

妊娠は、初潮から数年後、女性ホルモンの分泌量が増加し安定的な時期から可能となります。そのあと、35歳前後までが妊娠可能な時期とされています。
35歳前後から女性ホルモンが徐々に減少することから、妊娠しにくくなっていきます。

月経周期について

月経と次の月経期間の間隔を月経周期といいます。
初潮や閉経の時期に個人差があるように、月経周期にも差があります。
多くの場合、月経周期は28日前後で、25〜38日が正常とされています。
一方、24日以内と極端に周期が短いもの(頻発月経)や次の月経まで39日以上ある(稀発月経)などは、「生理不順」と言われ、ホルモンバランスの乱れや何らかの疾患が関わっていることもあります。月経周期の異常がある場合には妊活にも影響します。

女性ホルモンの変化によって月経が起こる

月経には卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が深く関わっています(詳細は「妊活をはじめたばかりの方へ」参照)。

エストロゲンは、子宮内膜を整え厚くする役割があり、月経後から増え始めます。この時期は卵胞期と呼ばれ、体調も良く気持ちも安定する日々が続きます。やがて、エストロゲンの分泌量がピークを迎えると、排卵が起こり、続いてプロゲステロンの分泌量が増加して黄体期を迎えます。
プロゲステロンは、受精卵が着床しやすいよう子宮内膜をさらに厚く充実させる役割を果たします。受精・着床しなかった場合は、子宮内膜が不要となるため、体外へ排出されます。これが月経です。

様々な月経異常

働く女性の健康増進に関わる調査2018」によると、現在または過去に月経に関する異常症状があった人は約半数、そのうち、異常を感じながらも何もしていないと回答した方は45%近くという結果が出ています。

生理痛や不調があるときは、大きな病気が隠れていることもあるため、辛いものだと我慢し続けず、婦人科の受診をしていきましょう。

① 生理痛(月経痛)

月経の時、血液が上手く排出されるように子宮を収縮させて血液を押し出すようにプロスタグランジンが体内で作られます。この状態により痛みを生じ流状態が生理の時のお腹の痛み生理痛(月経痛)です。月経痛が日常生活に支障をきたすような重い場合には、何らかの原因が考えられます。

生理痛は、大きく機能性月経困難症と器質性月経困難症の2つに分けることができます。
比較的、若年層に多い機能性月経困難症は月経時、子宮を収縮させて体外に血液を排出する働きを担っているプロスタグランジンが過剰に分泌されることで起こることが多く、ストレスや冷えも大きく関係しています。
このような場合は、鎮痛剤(NSAIDs)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合製剤、漢方薬で症状を改善することができます。

一方、器質性月経困難症の場合は、寝込んでしまうほどの痛みや2日目を過ぎても痛みが治らない場合などが当てはまります。子宮筋腫や子宮内膜症など他の疾患が原因です。
月経時以外にも痛みがある、鎮痛剤ではおさまらない痛みを感じる、月経量が非常に多い場合は、婦人科を受診することをお勧めします。

② PMS(月経前症候群)

月経が近づくとイライラする、頭痛や腹痛を感じるなどの様々な不調を総称してPMS(月経前症候群)といいます。月経が始まるとともに症状がなくなることも特徴の一つです。主な症状には次のようなものがあります。

PMSの主な症状

    下腹部痛、頭痛を感じる
    ニキビや吹き出物が多くなる
    肌荒れ
    食欲増進
    便秘
    イライラする
    気分にムラがある
    だるい

日本医療政策機構が発表した「働く女性の健康増進に関わる調査2018」によると、現在または過去にPMS(月経前症候群)の症状があった人は実に70%近くである一方、それに対して何もしていていないと回答した割合は60%を超えているという結果が出ています。

PMSの原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動などから、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常をきたすことにより起こると考えられています。
その症状を緩和させるためには、リラックスできる環境づくり、体をあたためること、食生活の見直しなどが効果的です。
エストロゲンの代謝に関わるビタミンB6や抗酸化作用が強いビタミンE、イソフラボン、マグネシウムなどを多く含む食品を摂ったり、補完するサプリメントなどが良いとされています。

③ 月経過多

出血量が多い、レバー状の塊があるなど月経量が多い場合は、子宮筋腫やポリープなどの疾患が隠れていることがあります。
産婦人科用語解説集では、月経量が150ml以上とされていますが、個人差があり、慢性的に月経過多の場合は気付きにくいかも知れません。

④ 月経過少

月経量が非常に少なく、1、2日程度で終わってしまう場合やわずかな出血だけの場合は過少月経の疑いがあります。月経は、子宮内膜が剥がれ落ちたものなので、経血が少ないということは子宮内膜が薄いということをあらわしています。女性ホルモンの分泌量が少なく、無排卵の可能性も考えられます。

⑤ 月経不順

月経は、毎月決まった日に訪れるわけではありません。ストレスや体調の変化によって左右されますが、これまで28日周期できていたにも関わらず2か月こないという場合は注意が必要です。また、無理なダイエットなど急激な体重の減少も月経不順を招く原因となります。

⑥ 不正出血

月経以外で性器から出血していることを不正出血と言います。その原因として、感染やホルモンの異常などが考えられ、時には、子宮頸がんや卵巣腫瘍など悪性の腫瘍が引き金となっていることもあります。
不正出血が認められた場合には、少量の出血だから、痛みがないからと放置せずに、婦人科を受診し適切な診断と治療を行うことが重要です。

参考資料

月経痛と月経困難症,安達知子著,主婦の友社 ISBN4-07-241689-4
日本医療政策機構が発表した「働く女性の健康増進に関わる調査2018
イギリス月経前症候群協会(NAPS)のガイドラインhttps://www.pms.org.uk/assets/files/guidelinesfinal60210.pdf
公益社団法人 日本産科婦人科学会一般の方向けサイト http://www.jsog.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=1

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