妊活をはじめたばかりの方へ

「妊活をはじめたいけれど、どうしたらいいのかわからない」
「不妊について、周りには相談しにくい」
ウイメンズ漢方では、このような悩みを抱える方へ妊活や不妊に関する基本的な知識を提供し、中医学を取り入れたアドバイスを行っています。

実際に、パートナーに恵まれ、そろそろ赤ちゃんが欲しいと思ったのになかなか授からない、そんな悩みを抱えて妊活をはじめられる方は年々、増加傾向にあります。

2017年に子ども服やベビー服などで知られているミキハウスを手がける三起商行株式会社が会員向けに行った妊活アンケートによると、妊活を実施した人は56.1%、そのうち、病院での不妊治療経験者は3年前の33.9%から47.0%に増加したという結果が出ています。 (出典:<2017年 妊活の実態調査>「妊活」を実施した人は56.1%|三起商行株式会社のプレスリリース

SA:2017年 n=4374、2014年 n=699
調査期間:2017年5月18日(木)~5月28日(日) ※ミキハウス会員向けインターネット調査
調査対象者:「ミキハウス ベビークラブ」会員でお子さんのいる方、現在妊娠中の方
有効回答数:7794サンプル (男性:73人、女性7721人 10代~60代)

今や、不妊を心配したことのある夫婦は3組に1組を超え(35.0%)、子どものいない夫婦では55.2%にのぼっています。
また、体外受精によって国内で生まれる子どもの数も過去最多となり、日本産婦人科学会の発表によると、国内で体外受精により生まれた子供は、2016年5万4110人であり、前年より3,109人増え、過去最多を更新したとのことです。厚生労働省の統計では16年の総出生数は97万6978人であることから、18人に1人が体外受精で生まれた計算になります。 参考資料:国立社会保障・人口問題研究所は、平成27(2015)年に実施した「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
引用:体外受精で18人に1人誕生 16年5万4千人、最多更新 - 共同通信(リンク切れ)
(出典:妊娠適齢年齢;日本産婦人科医会

不妊治療を始めるタイミング

どのくらい妊娠できなければ、治療を受けたほうがいいのでしょうか。
日本産婦人科学会では、不妊を「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義し、一定期間を1年としています。

つまり、妊活をはじめてから1年経っても妊娠できない場合は専門家の力を借りることも視野に入れたほうが良いということが言えます。

セルフケアについて

妊娠したいと思ったとき、まず心がけて欲しいことがいくつかあります。
それは、食生活や生活習慣などご自身の生活の見直しです。過大なストレスや睡眠不足、ジャンクフード中心の食生活では、体調を崩しか兼ねませんし、もちろん妊活にとっても決して、良い環境とは言えません。
妊活をはじめる前に、まずは心と体を元気にすることから始めていきましょう。

<妊活をはじめるにあたり、心がけて欲しいこと>
  • バランスの良い食生活
  • サプリメント
  • 運動の習慣

バランスの良い食生活

医食同源という言葉がありますが、食べることは基本であり薬にも勝るとも劣らないと考えられています。なぜなら、体はその食べ物からできているからです。

最も大切にして欲しいことは、旬のものを食するということです。例えば、冬に収穫される野菜は体をあたため、夏に採れる野菜には体を冷やす効果が期待できます。また、旬はその野菜がもつ栄養価が最も高くなる時期でもあります。これに加えて良質なタンパク質やビタミン、ミネラル、脂肪といった5大栄養素をバランス良く取り込むようにしましょう。

忙しい現代において、日々の食事を用意することは大変ですが、1日1食だけでも手間をかけて体に栄養を補給してあげることは、妊活における基本です。

サプリメント

妊娠を意識した女性に必ず摂って欲しい栄養素が葉酸です。葉酸とはビタミンB群の一種で、いちごやほうれん草などに多く含まれている栄養素です。DNAの分裂やタンパク質合成に必要な栄養素ですが、とりわけ、妊娠初期には積極的に摂取する必要があります。なぜなら、葉酸が不足することで胎児の細胞分裂に影響を及ぼし、神経管閉鎖障害になるリスクがあるからです。先天性の疾患である神経管閉鎖障害になると、無脳症や下肢の運動障害を引き起こしてしまいます。

葉酸の具体的な摂取時期や量については、厚生労働省が通知している「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推薦について」の中で、次のように明記されています。

<摂取時期> 妊娠の1か月以上前から妊娠3か月まで (先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週以前に発生しており、特に中枢神経系は妊娠7週未満に発生することが知られているため)

<摂取量> 葉酸400μg (基本的には日常の食生活が基本となるが、栄養補助食品の活用も視野に入れる)

葉酸は、ほうれん草や納豆、いちごなどに多く含まれていますが、熱によって損失する割合が高いという特徴があります。また、水溶性のため必要量以上は尿として出ていくため、日常的に摂取しておくことが大切です。 特に葉酸が必要な妊娠7週までの時期は、妊娠が確認できる前も含まれることから、妊活の時の身体づくりとして重要なのです。

そのほかのビタミン類も、妊娠には必要不可欠です。例えば、生殖器の成長やエストロゲンに影響を及ぼすビタミンBや骨の成長や細胞の分化に関わっているビタミンD、抗酸化作用をもつビタミンEも積極的に摂りたいところです。

運動の習慣

日々、忙しい女性にとって、運動する時間を確保することは難しいかもしれません。そんな時には、ストレッチやヨガなどご自宅で手軽にできる運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。

女性に特に多い冷え性は、血液の巡りを悪くして子宮や卵巣に十分な栄養素を届けることができなくなってしまいます。血行を良くしてくれる適度な運動をすることで、良質な睡眠が得られて肥満を防ぐことができ、妊娠への近道になるとも言えます。

検査について
  • 基礎体温
  • ホルモン検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 経膣超音波
  • 子宮頸管粘液検査
  • フーナーテスト
  • 精液検査

基礎体温

(出典:基礎体温と女性ホルモンのしくみ−テルモ|基礎体温でカラダと話そう

月経後の卵胞期にはエストロゲンの分泌量が増え、卵胞の成熟を促し、子宮内膜に厚みをだして受精卵を迎える準備を始めます。そして、排卵を終えると今度は、プロゲステロンの分泌量が増加します。受精卵が着床しやすいよう、子宮内膜を厚くしてさらに受精・着床への状態を整えていきます。
受精や着床がなかった場合は、準備した子宮内膜も不要となるため、次の月経周期へ入るために子宮内膜を体外へ血液とともに排出します。これが月経です。

排卵期以降に分泌量が増えるプロゲステロンには、体温を上昇させる働きがあるため、排卵を境に基礎体温が2相に分かれているように見えます。月経周期と基礎体温があることにより、妊娠できる身体のリズムが整っているかどうかが見えてきます。

妊活をはじめるなら是非、基礎体温も記録して、自分の身体のリズムを確かめてみてください。

最近では、基礎体温専用の体温計も販売されていますが、ご自宅にあるものでも構いません。その場合は、インターネットや薬局で基礎体温表を入手しましょう。そして、日々の記録をつけるとともに、体調の変化や月経周期、服用している薬など気になることも一緒にメモしておきます。

初めて受診される場合には、2〜3か月の基礎体温表を持参するとより詳しく診察することができます。

ホルモン検査

妊娠に関わるホルモンを調べる検査です。
脳の視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)が放出されることで卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)が分泌されます。FSHは、卵胞を成熟させ、エストロゲンの生成を促進する役割を担っています。また、LHは短期間で急激に分泌されることで排卵を促し(LHサージ)、排卵後の卵胞の黄体化に深く関わっています。プロゲステロンの分泌にも寄与しており、子宮内膜を肥厚させて妊娠しやすい環境づくりに寄与しています。
不妊が疑われる場合は、これらの値を調べるほか、月経周期によってその分泌量に変化があるエストロゲンやプロゲステロンについても測定します。

プロラクチンは脳の下垂体から分泌されるホルモンで、産後に分泌量が増えて乳腺の発達や産後の子宮収縮を促します。産後の時期でないにも関わらず、プロラクチンが高い場合は、高プロラクチン血症と呼ばれ、無月経を引き起こす原因になります。正常値は15ng/ml以下とされています。

子宮卵管造影検査

卵管が詰まっていないか、狭くなっていないかどうかを調べる検査です。
子宮内に造影剤を入れてX線によって観察することで、卵管の走行や位置関係、狭窄の状態がわかります。同じく卵管の状態を調べる検査として、炭酸ガスを注入する卵管通気検査や生理食塩水を注入する卵管通水検査もあります。

経膣超音波検査

超音波を用いて子宮や卵巣などの異常や疾患を調べる検査です。プローブと呼ばれる超音波を発する機械を膣内に挿入し、子宮の位置や状態、筋腫や腫瘍の有無、卵巣の状態を調べます。

子宮頸管粘液検査

経管粘液の分泌状態を調べる検査です。子宮頸管粘液は細菌の侵入を防ぎ、精子の通過を助ける役割をしています。排卵期には分泌量が増えますが、少ない場合は精子が子宮まで到達しにくく、不妊を招く原因となってしまいます

フーナーテスト

性交後試験とも言われ、一般的に排卵直前に行われる検査です。排卵が近づいてきた頃に性交をしていただき、子宮頸管の粘液を採取して、粘液に含まれている精子の数や運動状態を調べます。

精液検査

不妊の原因は女性だけとは限りません。そのため、精子の状態も確認しておきたいものです。院内で精液を採取、またはご自宅で採取していただいた精液を検査して、精子の量や濃度、生存率や運動率、奇形率などをチェックします。

初期の不妊治療について

器質的疾患がある場合にはその治療を行います。年齢や状況に応じて人工授精や体外受精を行い、妊娠への考えなど様々な相談を行い、方針を決めていきます。

タイミング療法

排卵日に合わせて性交をする方法です。卵胞の大きさや子宮頸管粘液の状態をチェックしながら排卵日を特定しますが、必要に応じて、排卵誘発剤や黄体ホルモンの補充を行います。

人工授精

タイミング療法で妊娠しない場合やセックスレス、射精障害などの場合に、あらかじめ採取した精子を、チューブを使って子宮内に注入する方法です。排卵日に合わせて行うことや、人工授精で使用する精子は洗浄、濃縮していることなどからタイミング療法よりも妊娠率は上がります。しかし、4回以上は妊娠率が頭打ちになる傾向が強いことから、これ以降は次の方法を選択するケースが多いようです。

体外受精(IVF)

卵子を卵巣から取り出し(採卵)、採取しておいた精子を体外で受精させる方法です。受精後は、ある程度発育させてから子宮内に移植するため、受精までの過程において何らかの問題がある場合や、卵巣機能の低下や加齢で悩んでいるカップルには効果的な方法です。

顕微受精(ICSI)

顕微鏡下で卵子の中に直接、精子を注入して受精させる方法です。体外受精では受精できない症例や、男性不妊の場合に選択されます。

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