妊活の為の漢方薬と風邪薬の飲み合わせについて
さて、今日は、先日、頂いたご質問に、こちらからのお返事が遅れていましたので、書かせて頂きますね。
住吉先生、こんにちは。
最近気になることがあったので、質問させてください。
風邪のシーズンになり、毎日患者さんと話していて
「私自身も風邪引いちゃうかも?」
と、心配になる時がでできました。
前までは、風邪の引きはじめによく漢方を飲んでいました。
もちろん、西洋薬も使うのですが、最初は漢方をチョイスすることが多かったです。
葛根湯、麦門冬湯、桔梗石膏などを、症状によって飲んでみたり。
市販のタウロミンを飲んでみたり。(これらが本当に私に合ってるかはわからないんですが…なんとなくいい気がしています)
でも、妊娠に向けての漢方を飲んでいて、プラスで漢方はさすがに…考えていて。
今のところは、のど飴とカロナールとトランサミンをたまに飲むくらいで治まっているのでいいのですが、もしこれから風邪を引いたら…どういう風に対処すればいいでしょうか?
教えていただけますか?お返事急ぎませんので。
よろしくお願いいたします。
寒い日が続きますので、住吉先生もお身体気をつけてくださいね!楽しいクリスマスを!
こちらのご質問をくださったのは、薬剤師さんの患者さんです。
風邪の方と接する機会が多いので、医療従事者者の方は、風邪対策も必須ですよね。
妊娠に向けての漢方薬を飲まれている時の対応は、薬剤師の方でも迷われるのであれば、一般的には、とても判断に迷われると思います。
補足になりますが、やはり今の日本の医療は、西洋薬が中心ですので、漢方薬の服用方法については、薬剤師の方や、ドクターの方から、ご質問を頂く事もとても多いです。
一般的な知識はもちろんお持ちですが、少し踏み込んだ内容の場合は、漢方薬の専門家にご質問頂く方が、確実です。
まず、西洋薬と、漢方薬の飲み合わせですが、一緒に飲んで飲み合わせが悪い物は少ないです。
でも、飲み合わせがいいとも言えません。
例えば、書かれている風邪の処方で有名な葛根湯。
この処方は、悪寒があって、首のコリが強い、風邪の初期に良く効きます。
悪寒と取るために、身体を温める作用が強いです。
風邪のウィルスへの抵抗力を高めて、根治治療をしていきます。
でも、熱があるとカロナールなどの解熱剤や、総合感冒薬を服用される方がいます。
一時的に、熱を下げる処方なので、身体を冷やし、熱を取って行きます。
・葛根湯は、身体を温める
・カロナールなどは、身体を冷やす
このように、やってる事が逆なんですね。
なので、一緒に服用されるとお互いの作用を、打ち消し合うような状態になります。
西洋薬は、その時の症状を楽にする対症療法で、漢方薬は、根治治療を目指すので、同じ症状に対してもやる事が異なってきます。
そして、妊娠に向けての処方の場合は、葛根湯のような温め方ではないのですが、身体を温める処方である事が多いです。
その為、解熱鎮痛剤や総合感冒薬との飲み合わせがいいです!とは言い難いです。
ただ、風邪の時は、緊急事態です。
高熱で、動けない時に、解熱鎮痛剤が必要な場合もあるかと思います。
その場合は、1度妊娠に向けての処方をお休みする事をお勧めしています。
でも、お互いの作用がマイルドにはなりますが、飲み合わせが悪いから、副作用が出るという事は、少ないです。
その為、時間をズラして服用して頂くケースも、多いです。
少しややこしくなってしまいましたが、まとめると、使う処方も様々ですし、やはり、迷った時は、聞いて頂く方が安心ですね。
風邪などで、新しい薬をもらう時は、今服用中の物を伝えて、飲み合わせの良いものを処方して貰うのが、ベストです。
それが、難しい場合は、一旦、普段のお薬を中断して、風邪を治す処方をしっかり服用していくと良いと思います。
これから、インフエンザなども流行る時期ですので、参考になれば嬉しいです。